下記の2コースを用意しています。お申し込みの際、いずれかを選択してください。

 

Hb(ヘモグロビン)
貧血の指標です。赤血球は体の様々な細胞へ酸素を運び、二酸化炭素を受け取って肺まで返す働きをしています。この作業の中心的存在がHbです。運動をしている方では、男性で14以下、女性で13以下になると貧血が疑われます。逆に濃い場合は、脱水症状を示唆し、血液の粘性にも影響がでます。

●フェリチン
スポーツにおける貧血の指標です。ヘモグロビンが減少した段階ではアスリートにとっては手遅れです。運動をしている人ではフェリチンが減少した段階で貧血と判断し、適切な対処が必要だと考えます。フェリチンは鉄を貯蔵する蛋白で、体の約1/3の鉄がこれに結合し、臓器中に貯蔵されています。貯蔵鉄が不足すると低下し、最大酸素摂取量と比例するため持久力が低下します。

Fe(血清鉄)
血清の中に溶け出ている鉄です。酸素を運ぶヘモグロビンの構成物質の一つです。出血や鉄欠乏性貧血で低くなり、肝臓に障害が生じたときは高くなります。鉄剤の内服で変動します。血清鉄は体全体の鉄の0.1
%程度を占めます。鉄剤を内服するとすぐに上昇します。低い値は貧血ですが、高値は足りていることを表すわけではありません。貧血の度合いとはすぐには一致しません。

TIBC(総鉄結合能)
Feは通常血清中で3分の1がトランスフェリンと結合しています。トランスフェリンが全部でどれくらい鉄を運べるかを調べます。貧血になるとトランスフェリン合成が上昇します(先に結合蛋白を増やす)。フェリチンが測定できない場合の貯蔵鉄の指標になります。TIBCは、鉄欠乏以外では上昇しません。

 TIBC=Fe+UIBC(飽和鉄結合能)
 ※TSAT(トランスフェリン飽和度)  血清鉄(Fe)総鉄結合能(TIBC)

造血についての鉄充足率を表します。20%以下では筋肉へ取り込みが増えたため、造血に回っていない可能性があります。20〜25%が正常な造血作用の指標です。(一般にC型肝炎などで上昇が見られます) 運動をしている人の場合は低下が問題になります。これが低下しているのにフェリチンの低下がない場合は、造血以外に鉄が消費されている状況を表します。スポーツにより筋肉が増加し、ミオグロビン鉄に鉄がとられた状態が推定され、これがいわゆる筋トレ貧血です。

LDH(乳酸脱水素酵素)
広く体内各臓器に存在する酵素で、臓器の損傷の程度をみる一時的な検査として重要です。アスリートでは赤血球の破壊を表す指標となります。この上昇は足底での赤血球の破壊や、脱水により血管径が十分に保たれていない血管内を赤血球が通過し、応用変形できない、赤血球が壊れたことを意味します。

※溶血性貧血の場合、血中ハプトグロビンが低下するので、併せて測定すると確実となります。

MCV(平均赤血球容積)赤血球の大きさ
赤血球の体積や色の濃さ
(ヘモグロビン濃度)を表し、貧血の原因を鑑別する手がかりが得られます。全部低下すると小球性貧血(赤血球が小さい)で鉄欠乏性貧血が疑われます。鉄不足になると、まずMCHC が低下します。血清鉄・フェリチンが測定できない場合は、3つのうち最初に低下するこれが判断材料になります。

MCH(平均赤血球ヘモグロビン量)
赤血球に入っているヘモグロビンの量

MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)
赤血球内のヘモグロビンの濃度

CK(クレアチンキナーゼ)(CPK)クレアチンホスホキナーゼともいう
運動をしている人では骨格筋の破壊で高くなり、特に筋肉量の多い人は運動後のクールダウンの状況を表します。ミオグロビン、乳酸も同じく筋破壊、疲労の指標ですが、運動後直ちに測定する必要があるため、指標としては扱いにくく、半減期の長いCPKが用いられます。運動の翌日まで高値の場合は、クールダウンの状況があまりよくないことがわかります。

(一般には心筋の損傷の程度を反映し、心筋梗塞の指標です) 
運動直後に高いことがありますが、運動の翌日にもかかわらず300以上あるとクールダウンの
不足が推測されますきちんとクールダウンをしましょう。

BUN(尿素窒素)
蛋白質が分解されたもので、腎臓の機能が低下すると高くなります。運動をしている人では蛋白のとりすぎの場合、クレアチニンは上昇せずこれのみが上昇します。筋肉が100g壊れると約4gのBUNが生じます。利尿剤投不で低下します。

Cre(クレアチニン)
運動のエネルギー源となるアミノ酸が代謝されてできた物質で、腎臓から排泄されます。腎臓の機能をみています。筋肉内でクレアチンから合成され食事の影響を受けないため、運動をしている人の場合は筋肉量を反映します。

K(カリウム)
利尿剤の
適切な使用で低下し、周期性四肢麻痺を起こすことがあります。検体をただちに血清分離しなければ値が上昇するので注意が必要です。

 

ALP(アルカリホスファターゼ)
様々な臓器から分泌され、肝臓・胆道や骨の状態を表しますが、若年アスリートの場合は主に骨の状態を表します。
(約50%%が骨に由来) 成長期にある小児は成人よりも高い値(〜3)を示し、成長期で背が伸びている時に高値を示します。成長ピーク付近では500〜1,200にまで上昇します。
背が伸びていないにもかかわらず400〜500以上ある場合は、疲労骨折の前段階であると判断します。400を超えるとどこか骨の圧痛がないか留意が必要きちんとアイシングをしましょう。

 
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